くらしに生かせる普段着の政権を実現します 徳島県議会議員 吉田ます子
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活動日記

2月1日〜3日
カンボジアへ
1月25日
不都合な真実を知らせよう!~みんなの力が結集した上映会~
1月17日
100%再生紙はウソだった!〜久しぶりの後援会ニュース発行〜
12月16日
吉野川住民の意見を聞く会・3巡め(治水、利水)レポート
11月30日
「待ったなし」地球温暖化〜2008年を市民が行動を起こす年に!〜
11月5日
政務調査費を修正申告
10月28〜29日
ダムと天下り〜水源連総会と国会シンポジウム〜
10月13日
きらり!我孫子市政 〜前市長、福嶋浩彦さん講演〜
9月24日
徳島初!公害調停に向けて〜申請人の集い〜
9月2日
破綻するリサイクルと忍び寄る汚染〜廃棄物ネット総会と講演〜
8月22日
善入寺島汚泥不法投棄事件〜阿波署に告発〜
8月11〜12日(2日目) 
川を流域住民(あなた)がとりもどす全国シンポジウム
8月11〜12日(1日目)
川を流域住民(あなた)がとりもどす全国シンポジウム
7月29日
動けば変わる!希望の参議院選挙
7月28日
有機農業が地域を救う〜徳島有機農業を育てる会設立!〜
7月12日
参議院選挙公示〜争点は年金だけじゃないけれど!〜
6月19日
キャラバン隊、県南を行く〜豪快な号外を全国3000万世帯へ〜
6月16日
ボーリング調査の結果は?〜園瀬川流域環境保全の会 総会〜
5月26日
善入寺島の汚泥不法投棄に対して行動開始!
5月19日
徳島出身の写真家、香川美穂さん 南極写真展〜ギャラリーなじみにて〜
5月12日
いい本に出会いました。「クマともりとひと」〜日本熊森協会〜
5月3日
心に残った上映会〜「六ヶ所村ラプソディー」山川のアメニティセンターにて〜
4月22日
よかった!感動!!〜東洋町民の選択〜
4月8日
落選〜でも、みんなが幸せな社会をつくる目的は終わったわけじゃない〜
3月22日
知事選告示
2月15日
市民のカンパが未来を救う!〜上八万産廃処分場ボーリング調査〜
1月24日
中村敦夫さん出版記念講演〜環境主義の原点〜
1月16日
ハンディのある人もいきいきと〜アントハウスオープン〜
1月21日
たくさんの応援をありがとう!〜ます子後援会事務所開き
1月1日
明けまして、おめでとうございます。
12月17日
戦争をやめさせ、環境破壊を食いとめる新しい社会のつくりかた〜田中優さん講演〜
12月8日
憲法9条 朝のアピール
11月22日
犬の救出劇、TVで全国中継
10月28日
くれない色に染まった井内谷川
10月21日
愛媛県肱川へ〜二線堤と山烏坂ダム計画〜
10月15日
尊敬する広瀬 隆さんに会う
10月14日
宮島会館で大盛況〜16地蔵物語の鑑賞会
9月30日
急な追加開催〜吉野川流域住民の意見を聞く会〜
8月28日
教育格差の社会へ?〜教育基本法改悪反対集会〜
8月25日
ホテル・ルワンダ〜徳島で見れない映画を見る会8月例会〜
8月6日
暑い熱い日曜日
7月7日
イリーナ博士の実験〜遺伝子組み換え大豆のラットへの影響
6月30日
アニメ上映会「十六地蔵物語」
6月9日
満員のマイクロバスで高松へ〜国交省四国地方整備局で説明会〜
6月2日
談合防止の申し入れをしました。
4月22日
徳島弁護士9条の会・設立総会
4月20日
環境保全型農業とは?
4月18日
不安な遺伝子組み換え作物栽培に安心な条例を!〜めざせGM!安全・安心条例実行委員会 要望書を県に提出〜
4月15日
激論!改憲のための国民投票法〜国民投票と吉野川住民投票〜
4月1日
3つのおめでたいこと
3月17日
伝統の手作り卒業式〜知恵島小学校〜
2月15日
自分の言葉で語ろう!〜憲法と私たちの暮らし〜
2月12日
たくさんの来場者に感謝!〜いきいき県政報告会〜
1月11日
信州の見事な森林政策&佐久総合病院の挑戦
1月10日
豪雪の長野へ〜田中康夫の改革〜
2006年1月3日
明けましておめでとうございます。吉野川市成人式祝辞
11月4〜5日
高知県十和村〜荒廃ヒノキ林の表層崩壊の研究現場へ〜
11月3日
9条の会徳島 結成集会に1000人
10月26日
委員の意見はゼロ?!?〜吉野川整備基本方針は原案どおりに決定〜
10月25日
恐い遺伝子組み換え作物〜県の正念場 近し!〜
10月20日
キーワードは情熱〜ユニットケアをとりいれた特別養護老人ホーム視察〜
9月26日
国交省河川局小委員会(2)〜吉野川整備基本方針〜
9月16日
吉野川整備基本方針のための国交省河川局小委員会
9月11日
総選挙投票日
8月31日
衆議院選挙(2)〜注目の選挙区は神奈川11区〜
8月30日
衆議院選挙告示(1)〜争点を作り出そう!〜
8月3日
総務委員会県外視察 〜兵庫県三木市NEDO〜
8月25日
辺野古の海へ
8月9日
台湾からの客人〜張正揚さん来徳〜
8月1日
廃棄物ネットワーク知事に要望書を提出
7月21日
市民による朗読劇「この子たちの夏」
7月16日
栄村村長はすごい!これが地域の生きる道
7月14日
雨水利用の墨田区、そして靖国へ
6月18日
太陽と緑の会復活大作戦(3)〜Jリーグ会場で〜
6月17日
松岡食品の跡地を考える会、知事に要望書提出
6月5日
身近な水環境全国一斉調査に参加
5月29日
神戸の救急救助技術 海を渡る〜地球人カレッジ〜
5月29日
吉野川市議会議員選挙 投開票
5月18日
川島町合同慰霊祭で
5月2日
太陽と緑の会復活大作戦(2)駅前街頭募金
4月24日
圧倒的民意で吉野川市議会リコール成立
4月15日
大学院「総合政策学部」聴講生となる
4月16日
上勝町で菜種トラスト
4月1日
太陽と緑の会復活大作戦
3月26日
全国菜の花サミットinあわじ
3月20日
平和のためのワールド・アクション〜イラク開戦の日に〜
2月6日
ごみ問題学習会 報告と感想
2月27日
教育基本法改正〜もう一つのポイント〜
2月15日
「21世紀の日本の森林林業をどう再構築するか」
2月7日
日本一視察の多い市役所〜埼玉県志木市〜
1月25日
吉野川市議会(リコール)解散運動の行方は?
1月3日
吉野川市成人式に出席しました。
12月6日
そうだったのか!!〜憲法について新しい発見〜
9月30日
視察〜井川町合併離脱の真相は?〜
9月6日
井川町議会で、合併協議会からの離脱決議が可決!?
8月9日
爆心地より1km地点から奇跡の生還〜被爆者体験を聞く〜
8月4日
〜検証 みどりのダム〜吉野川流域の場合
7月17日
リサイクルで国際協力〜NPOセカンド・ハンドの挑戦〜
7月12日
環境政党 議席獲得ならず
7月10日
明日は参院選投票日
6月23日
国政に夢を託して(ある友人に宛てた手紙より)
6月9日
復活〜生命の現場から〜
4月29日
講演会「私はなぜ憲法9条を支持するのか」
4月19日
徳島市長選を終えて
4月11日
小池市長辞任後の市政は?
3月3日
書類送検??
2月7日
県民ネット県政報告会〜イラク問題で無力感に陥っているあなたへ〜
1月30日
名古屋市でワークショップ〜憲法9条ってなに?
1月27日
シャトル学習会 やっぱり元気で愉快な幕内英夫さん
1月15日
四国市民派議員連絡会 結成!!
1月11日
ピース・ウォークに35人参加
1月9日
いよいよ自衛隊に派遣命令
12月29日
ピース・クリエイション発足 賛同者募集
11月11日
衆議院選終了。民主躍進の蔭に泣いた小政党
10月28日
衆議院議員選挙が始まった。2大政党制に期待
9月24日
ゼロ・ウェイスト宣言の町 〜上勝町 東さんのお話を鷲敷にて〜
9月21日
元気やまかわネットワーク ほたる川クリーン&グリーン作戦に参加
9月7日
下水道はどうなっているのか
9月15日
「汚職調査団の提言を生かす会」結成!
8月30〜31日
県内8箇所の廃棄物処理場、処分場を訪ねる
8月26日
第1回住民情報シャトル定例会に参加
8月24日
食と農のシンポジウム 地元のお米を給食に
8月16〜17日
水俣の土石流被災地を行く
8月7日
山もりのババたちの村へ 〜県土整備委員会視察 県南部〜
8月1日
三笠貴子さん(川島)黒田清JCJ新人賞
7月26日
川島町で講演会 世の中ちょっとここがヘン 〜人権尊重のまちづくりのために〜
7月6日
「粗食のすすめ」でおなじみの幕内秀夫さんの食生活実践講座に参加
6月25日
徳島市西須賀町葛島の最終処分場跡を関口鉄夫氏と歩く
5月23日
NPO法人吉野川みんなの会の第1回定期総会に参加しました。

8月16〜17日
 水俣の土石流被災地を行く

今年の夏はおかしい。ヨーロッパでは熱波による死者が数千人、日本では梅雨明けをしないままの東北地方、西日本でも熱帯夜はほとんどなく真夏日も極端に少ない。
梅雨が明けてもやたらと雨が多く、甲子園大会が雨で延期になった日も私の記憶ではここ30年来、今年がダントツで多い。

7月19日〜20日にかけて九州南西部を記録的な集中豪雨が襲い、水俣市で土石流による死者19名・・・。

みどりのダムに期待をかけ、森林の持つ多面的機能に注目する会派「県民ネットワーク・夢」として、同じような災害をできるだけ食い止めるためには森林整備が有効であるのか、被災地の山の様子を見ておきたいということで、急きょ視察を決める。

お盆期間の週末と重なったが、森林水門学の専門家である東大講師の蔵治光一郎先生に同行をお願いしたところ、快く引き受けて下さった。
豊岡さん、宮本さん、私の県民ネット3人と、吉野川の治水の可動堰への代替案としてみどりのダムの調査・研究を全力で支える「吉野川みんなの会」の代表Hさんにも学識経験者としてアドバイスをお願いし同行してもらうことになった。

川辺川ダム計画に疑問をもち運動をされている「川辺川県民の会」代表の中島康さんが丸一日半のガイド役を引き受けてくださった。
他にも、水俣市議の西川さん、県職員のMさんらのご協力を得て、とても有意義な視察となった。土石流のタイプは2種類

災害があったのは宝川内集地区と深川地区の2ヶ所。
災害当日から3週間が経過して、全壊・半壊の家は片付けられ、周辺の家々では静かに生活が営まれていた。

「災害が大きな爪あとを残す」というのはよくニュースなどで耳にする表現だが、みどりの山の途中から巨大な恐竜のまさに大きな爪あとのように山腹に向かって放射線状に山肌が茶色く剥き出しになっている。
それはちょうど谷に沿うような形、扇状地そのものの形だ。

出発前にも大雨が降り、2次災害も心配され「子どもたちをよろしく」と夫に言い残してきたが、いざ現場に立って下から眺めると「この山崩れが始まっている地点」を確認したくて、誰からともなく瓦礫の山をゆっくりと登り始めた。

一昨年、初めて山の保水力調査に参加した時に奮発したお気に入りのトレッキングシューズの出番。(それまで普通のスニーカーで山歩きをしていた足元こわがり屋の私は、このシューズを初めて履いたとき感動したものだった。何せバレーボールの審判台に立つのも怖いのだ。ぐらぐらするから。パンプスもキライ)

宝河内地区崩落の一番上は、痩せた手入れの出来ていない杉の人工林。
しかしこの地区では深さ10m以上も土が滑り落ちており、手入れのできていない人工林であるがゆえの地面の不安定さが崩落の原因と決め付けるのは難しいとのことだった。

引き金は林道の上下の土が不安定になっていたことかもしれないし、地質的なものもあるだろう。
しかしこのあたり一帯は、20年生位の太さに見える杉を切って年輪を数えてみると35〜36年生だった、
というような痩せたモヤシのような杉林である。

水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場
水俣宝河内地区崩落現場 水俣宝河内地区崩落現場

翌日に見せてもらった深川地区崩落の場合は、宝川内地区と違って手入れの悪い杉の表層がザーッと滑り落ちている、というもので、このタイプの崩落であればまさに強間伐をすることによって根がしっかり張り、表土が安定することによって防げる可能性は十分ありうるということだった。
そして、深川地区と同じような崩れ方の現場は他にも多く点在しており、たまたまその下に人家がなかったため注目されていないだけだった。

水俣深川地区崩落現場 水俣深川地区崩落現場
水俣深川地区崩落現場 水俣深川地区崩落現場
水俣深川地区崩落現場 水俣深川地区崩落現場

ものすごい量の雨と安全体制の機能マヒ

水俣では、前日の夕方にいったん降り止んだ雨が夜半0時過ぎに再び降り始め、1時までに通報すべき雨量の1時間あたり20mmを越え25mmを記録、
その後も激しく降り続き3時から4時には87mm,
4時から5時までには91mm。
50mm/時の雨が道の向こう側が見えないくらいというから91mmともなると1m先が見えないくらいだという。
観測史上初めての短時間の集中豪雨だったようだ。

熊本県芦北振興局には、深川観測局の警戒水位が通報水位を超えた午前3時に同観測局から自動ファックスが届いていたが、県から市への連絡がなされず、避難勧告が発令されたのは被害のあった午前4時20分を1時間以上経過した後だったという。

県ではポケベルを持って連絡を受けるはずの人がポケベルを忘れて帰っていたり、コンピューターの受信端末が1年前から故障していたり、今回の災害は危機管理の甘さから死者を出してしまった「人災」だという声も大きい。

日本全国どこで起きても?

水俣市の森林は全体の面積の75%、そのうち人工林が78%、手入れが出来ているのは僅かだ。
谷になっていて湧き水のあるところが崩れ落ちやすいところなのだが、崩壊している場所と同じような地形のところでも、天然林のところではほとんど表層が流れずに残っているという場面も見ることが出来た。

宝河内地区では、3基の治山ダム(砂防ダムと管轄が違うが目的や構造はほとんど同じ)が無残に崩れており、今回のような大規模な土石流に何の役にも立っていないという衝撃的場面もしっかり目に焼きついた。
百聞は一見にしかず。

訪問が平日で県や市の職員の同行が叶っていたなら、「危険だ」ということでとても現場を上まで行かせてもらえなかったかもしれない。
中島さんと夜球磨焼酎を飲みながらいろいろな話をした。
「熊本の県会議員で、崩壊現場を上まで上がってきた人はいないよ。県民ネットの3人はすごい!」と誉められて嬉しかった。
これで体力だけは自慢できる私たちだということがはっきりした。体力は全ての基本、これから4年間いい仕事ができるに違いない。

たまたま水俣地区を襲った集中豪雨であるが、全国の山も同じような状況にあり、今回のような記録的な雨が降った場合どこにでも起こりうる災害だろう。

徳島県民にとって「保水力による無駄なダムがなくせる可能性」「雇用力確保」という点で魅力的な「みどりの公共事業」であったが、「治山」という面でも大いなる新しい可能性を秘めており、急がなければならない事業であることを実感した。

また、先日の県土整備員会県西部視察の際、池田土木事務所にて
「水俣のような雨が降った場合、この地区の危険個所は大丈夫ですか?」という私の質問に
「正直言いましてあのような想定外の雨が降ればお手上げです。」
という所長さんの答えだった。
ハザードマップの作成も急がれるし、避難体制などが実際に円滑に機能するようにソフト面での対応の整備が重要になってくるだろう。


視察のおまけその1〜水俣資料館〜

2日目は雨の予報だったので1日目にできるだけ現場を歩いた。おかげで2日目には時間の余裕が出来た。
「せっかくだから水俣の資料館にご案内します。」という中島さんの言葉に喜びと緊張感。

「水俣病」は小学校の社会科でも日本の4大公害病として取り上げられあまりにも有名。
水俣病の資料館と聞いて公営の小奇麗な資料館を想像した。
しかし私たちを乗せた車がどんどん市の中心部を離れ標識もない道を何度も曲がっていく度に、なんだかおかしいな、と感じていた。

着いたところはボランティアらしい団体の鄙びた建物だった。
「水俣病センター相思社」。
この日まで私の中で水俣の悲劇は「チッソという環境や人の命より経済優先の企業によるとんでもない行為」というだけの認識であった。


しかしもうひとつ、日本の公害問題を代表するようなあまりにも有名なこの水俣の町で、実際に多くの市民が苦しみ喘いだ町において、その患者が同じ市民によって差別され虐待された、そして今もその差別は続いていることをお聞きして二重の悲劇がそこにあることを知り、呆然とした。

企業を相手に共に戦える市民であるならばそれは不幸中の幸いであったかもしれない。
しかし市民どうしが争い傷つけあうのはあまりにも悲しい…。
蒸し暑い日で、冷房もない館内であったが、展示はすばらしかった。

その中で水俣病を世界に知らしめたという1枚の写真が胸を突いた。
W・ユージン・スミスさんの「胎児性患者上村智子さんとその母」だ。
萎縮し、曲がった手足、やせた身体に焦点の合わない目、性別もままならないような胎児性水俣病患者の上村智子さんを母親がお風呂に入れている写真である。
すでに成長し身体の大きい智子さんを母親が一緒に湯船に浸かり支えている。病魔が全身を蝕んでいる智子さんを見つめる母の表情はまるで菩薩のように優しく、二人の姿はこの世の何よりも美しいような気がした。
この写真に出会えただけでも、水俣に来た甲斐があったと思った。