3月5日
J2開幕 徳島ヴォルティスデビュー戦
〜2月議会開催中〜
2月に始まるから2月議会という。実際は開会日だけが2月で、審議は3月になって始まり月末まで続く。
示された来年度の県予算(総額約5011億円)についての審議、新しい条例も多く提案された。三位一体改革の影響は16年度ほどには打撃的でなく、関係者はホッとしているところだろう。絶対に必要かどうかはさておいて(実際はお役人は本当に必要だと信じている場合が多い)、
とにかく予算を確保することに各部局が躍起になっていたに違いない。
また議員の立場にしても県の予算が確保できたということは、一応、県民のためのさまざま施策を実施できることが保障されることなので、昨年より大幅ダウンということもあり得ただけに、ホッとするのが当たり前なのかもしれない。
しかし、国の財政状況を思うと、ただただ予算を確保するという姿勢でよいものか、何とも複雑な気持ちなのは私だけではないだろう。
ずっと前の委員会の席の雑談で「教育や福祉に関する予算は手厚く、無駄な事業は押さえて」というふうになってほしい旨のことを言ったとき、他会派の県議(一応先輩)に「そんな素人が考えるようなことができるわけがない!」と言われた。それは、国からの補助金枠がちゃんと決まっているという要するに縦割りがあるからということだろう。
「それを何とか変えていくのが私たちの仕事じゃないんですか?」と生意気なことを言ったのだけど、その時は「あまい!」のひと言で片付けられてしまった。ところが、三位一体改革で「補助金を交付税にするか税源移譲するかで、地方の自由度が増す方向に変えていく」という話が具体的に動き始めたのだから、時代は確実に変化しているのだ。
会派の代表質問は豊岡さん。第十堰の上堰の青石組みが昨年の台風で見事に現れたことについて、「第十堰の歴史的文化的価値について検証し、今後のまちづくりに生かす」と言った昨年の知事の言葉(県土整備委員会で)をもう一度確認させた。他に、森林整備、ごみ問題、学校給食、景観法について。主婦とインテリアコーディネーターと議員、3足のわらじを履いてものすごく頑張っている彼女の力作だった。新人で心細い私には彼女の存在はとてもとても励みになっています。
今回の知事からの条例提案でちょっとした目玉は「生活環境保全条例」。
開発の際の埋め立ての県への届け出義務がこれまで1万m2以上の土地だったのだが、全国一厳しい3000m2以上に変更してある。すごい?!実際「残土処理」の名の下に、廃棄物混じりの土が恐ろしいほどたくさん阿讃山系などの山や谷を侵しつつあり、雨水に進出された有害物質で吉野川が危ない!という状況なのだ。
1万m2以下は届け出が要らないので、5000m2ずつに分けて届けたり、ずるいことをしている例がチラホラあるのだ。 支持基盤に開発業者を多く持っている議員たちがことの重大さに気付いたらこの条例は通らないかもしれない。
ほめたりせずにそっとしておいて、いつの間にか可決している、というパターンをねらうべきか?
また、4人以上の会派による議案提出権を最大限利用しようということで、県民ネットから本田さん苦心作「美しい星空云々条例」、共産党県議団より「議員倫理条例」が用意されている。が、これらは今回提出しても可決は難しいということで、次回以降に練り直して提出されることになりそうだ。
もう一つ、黙っておけない重大な請願が出されている。
「中学校用歴史&公民の教科書を採択する際の資料は、これまでの総合的な視点で比較するのでなく、内容に重点を置く比較記述するようにして作成し、学習指導要綱に示すそれぞれの目標を重視すること。云々」わかりにくい表現だが、どうやら「扶桑社の教科書が有利になるように」教科書選定に圧力をかける請願だ。提出者は某青年会議所の女性理事長だけど、ことの重大さをわかっているのか? 女性から提出されているということに何だかガックリ、悲しくなってしまった。
紹介議員にはすでに自民党議員21名が名を連ねており(良識派の自民党はいなくなったのか?)それだけで過半数、この請願は採択されること間違いなし。採択されれば、県教委は、数ヶ月後の議会に、処理報告を提出しなければならない。県内に扶桑社の歴史、公民教科書で学ばされる子どもたちをつくってはならない!と強く思う。
J2が開幕し、徳島ヴォルティスが開幕戦を圧勝、飯泉知事の公約が実現、県政も大きな波もなく落ち着いているように見えていた。が、とんでもないことがじわりじわりとやってきつつあるのだ。
|