11月24日
否定された住民参加〜環境対策特別委員会〜
10月初め、徳島市しらさぎ台の安定型廃棄物最終処分場で、許可された高さより7メートルも高く(つまり許可量以上)安定5品目以外の産廃が埋められている問題を、地権者の希望の下、住民が独自のトレンチ調査をしてあきらかにしたことが、TVや新聞で報道された。
(トレンチ調査とは、地表から2〜3mの深さまで深い溝を作り、そこに出てくる岩石の様々なデータ(岩石の産状、化学分析値等)を取得するために行うもの。指導をされた関口鉄夫さんは地質学の専門家。この場合は、埋められているゴミの質を調べるために行った。)
県の職員は、出てきたさまざまな種類の土質(焼却灰のような怪しげなものもあった)から、独自の判断でサンプルをいくつか持ち帰り、検査機関におくった。検査の結果は異常なし。
この調査の住民主催の報告会が10月30日に行われ、県の担当課も検査結果の説明に参加した。
- 許可された産廃処分場の許可量を超えた部分は「不法投棄」ではないか?
- 許可された安定5品目(ゴムくず、廃プラスチック、陶器・ガラスくず、鉄くず、がれき類)以外の廃棄物は、不法投棄になるのではないのか?
という単純明快な質問に、県は「そう思わない」と根拠なく答えることの繰り返しで、初めて参加した地域の方々でさえ、あまりの行政の態度にすっかり怒ってしまった。話し合いは平行線のまま3時間におよび、担当課長は「今後はこのような住民主催の会には来ません。」と捨てぜりふを残して、帰っていった。
仮に住民が間違った思い込みをしていたとしても、行政はねばり強く、わかるようにきちんと説明をすべきではないか。
そこで、この日の事前の環境委員会で「あの時、住民主催の会には『もう来ない』とおっしゃいましたが、それはないですよね。」ということを訊いてみた。問題解決のために真剣に、自前の資金を集めながら取り組んでいる住民の会主催の、しかも調査の専門家がきっちりしたサンプリングの下に、きっちりした国際的な検査機関に依頼した検査の結果等を発表する報告会に招待しているのに、まさか、公僕である県職員が、「行きません。」と正式な委員会の席で発言することは考えられない、と思ったのだ。
しかし、課長の答えは「行くつもりはない」というものだった。「県はこれまでもさまざまな情報招集をやってきたし、適正だった。全ての住民の要望に応えていたらきりがない。」というのだ。
29日午後7時、上八万小学校に集合!
この処分場、怪しいものが埋めてあることは、当時のことを知る人のさまざまな証言からも明らか。もし本格ボーリング、調査、撤去となると、費用は数十億かかる可能性もある。くさいものに蓋をし続ける徳島県の廃棄物行政。そのくせ「環境首都」と威勢だけは良いのだから実態を知った住民は怒っているのだ。
集会に参加しないということは、住民の正当な要望や質問に正面から答えられないので「逃げている」と思われても仕方がない。知事も部長も環境局長も良心に基づいて仕事をしてほしい。
仮に撤去に四十億かかるのであれば、県民一人5000円の負担。これまでの廃棄物行政を反省し、怒号を浴びせられながらも徴収して、今後は真摯に取り組むことで謝罪すべきと思う。
環境汚染、水の汚染というものは将来の県民にとってお金に換えられないほど深刻なことと思うのだがどうだろうか。県のサンプリングからは危険なモノは出なかったと言っているが、はたして専門家が採取した検査結果はどうだったのだろうか?
11月29日(水)、午後7時から、上八万小学校体育館にご来場を!
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