地方の道路整備に必要な財源の確保を求める意見書
四国には「癒しの文化」があります。台風・地震・洪水など、日本のなかでも自然災害が特に多い地域であります。自然と対峙しながら暮らし続けてきた人々は、山や川を治め、日々の暮らしを守ることの大切さやありがたさを強く感じています。
今の日本に必要なことは、このように地方に根ざし、地方に暮らし続ける人々が、古来より持ち続けている「日本人のこころ」を大切にすることであります。(このあたりちょっと気になりますね)
合理性のみで、地方の暮らしを支える道路整備を無駄な投資と考え切り捨てていくことは、地方の暮らしや文化を切り捨てることを意味しており、国の大きな損失になりかねません。
政府・与党の「道路特定財源の見直しに関する基本方針」が作成されましたが、公共事業の抑制を背景にした道路歳出の抑制が余剰金を生み出し、あたかも道路整備が充足しているように捉えられています。
しかし、自動車に交通手段の重きをゆだねる地域がほとんどである本県においては、多くの県民が、四国の高速道路の基本的な骨格ルートである「四国8の字ルート」や、地方の道路を含めた道路ネットワークの早期整備を強く望んでいます。
また、高齢化社会への対応や市町村合併を支援する生活道路の整備、南海・東南海地震に備えた緊急輸送路の整備など、一日たりとて待っていられない深刻な状況が地方には残されています。
このように、まだまだ地方の道路整備は必要であり、道路特定財源だけでは足りずに、多くの一般財源を投入して整備を進めなければならない地方の実情をあらためて理解され、また、道路特定財源制度の創設の趣旨に鑑み、地方の道路整備に必要な所要の予算を確保されるよう、次の事項について取り組むよう強く要望します。
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地方経済の活性化と地域間交流の推進を図り、自立する地域を形成するため、新直轄方式と新会社方式による高速道路の整備と、地域高規格道路の整備と合わせた「四国8の字ル−ト」の早期完成を図ること。
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安全で安心できる地方の暮らしを支えるために、国道をはじめとする緊急輸送路の整備や、県道や街路、市町村道などの生活道路の早期整備を図ること。
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遅れている地方の道路整備を強力に推進するため、国は責任を持って、道路整備に必要な財源を確保し、整備が遅れている地方への配分が不利にならないように配慮すること。
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