2月22日
やっぱり荒れた2月議会?!
〜議長権限で共産党議員の発言停止〜
事の発端は昨年発覚した北岡組談合事件。今後の談合再発防止に役立てようと徳島地検での刑事確定記録を入手した6名の県議(私を含む)、うち共産党の古田議員が、11月議会の委員会でこの刑事記録を基に質問しようとしたところ、他の委員によって発言を阻止された。そして「議会での刑事確定記録の取り扱い」について、この間、議長が検討し2月2日の会長・幹事長会で「議長見解」なるものが示された。
<議長見解>
- 刑事記録を引用して議会で発言する場合は、事前に議長に届け出る。
- 刑事記録を引用して発言する議員は、議会人としてより高い規範意識に立ちモラルを遵守した発言を心がける。被告人以外の実名やそれが容易に推測される表現の引用は避ける。長文の引用はできるだけ避ける。
これは一見、簡単なルールのようだが、そもそも、議員の発言に高い規範意識やモラルが求められるのは「どの場面でも当然」であり、なぜ敢えてルールを作るのか? 2番目の「長い引用は避ける」というあたりはクセモノではないかと思う。どれくらいが短くてどれくらいが長いのか?仮に理事者にとって都合の悪い質問を阻むために、談合問題などで行政側と癒着した議員がいて、かつそれが議長や委員長だったとしたら、その判断でいくらでも発言を制限される可能性があるのではないか? 全国でも「刑事確定記録の取り扱い」について検察がつくったルール以上にさらに議会でルールをつくっているところはないという。全国初の恥ずかしいルールではないか。
統一選前とあって、共産党のパフォーマンスであるという声もあるが、たとえそうであってもそうでなくても、議会人として発言自由を制限されることに反対しないわけにはいかない。
議長不信任は辛い選択…
6名の議員で、「この申し合わせに納得いかない」として、議長に(1)再度の会長・幹事長会を開催しての議論と(2)ルールの撤回 を申し入れていた。が、この申し入れは無視された。
この日、そのことに反発して議長に通告をせずに確定記録(正確には11月議会で行った確定記録を基にした扶川議員の発言記録)を引用しようとした山田議員は発言停止となった。徳島県議会「初」だという。「通告さえしておけばそれですんだのに」と短絡的な考えはお粗末だ。
共産党の4名の議員は「議長不信任動議」を提出した。こんな結果になって残念だと思う。「不信任」に賛成するのは気持ちのいいものではないし、後味悪い、嫌な感じである。が、必要のないルール作りを数の力で押し切ったことへの抗議の意味をこめて不信任案に賛成した。報道する側の視点によっては(正しい視点での報道を信じたいが)統一選へのマイナス影響もふと頭を過ぎったが、それよりも何よりも、自分の信念の基に行動するしかない。
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